2021.04.05
塗料を節約・密着性を向上
大気圧プラズマを用いて物質の表面を改質することで、塗装の加工性を大幅に向上することが期待できます。
塗装面の濡れ性の改善は塗料使用量の節約や、光学的特性に優れた薄膜の形成を実現します。
あらゆるガスをプラズマ化する技術により、プラズマ中にさまざまなラジカル類を生成することが可能です。
さまざまなラジカル類は物質表面の濡れ性を向上するだけでなく、密着/接着性を向上することができます。
従来の薬剤を使ったプライマー処理とは違い、薬剤の処理に係るコストや環境負荷を削減することができます。
下の動画では、有機ガラスの一種であるポリカーボネートや、塗装が難しいポリエチレンの表面に大気圧プラズマを処理し、 透明塗料による塗装の加工性及び密着/接着性(耐久性)を大幅に改善した様子をご紹介しております。
下の写真は、透明塗料の塗装の際にプラズマ処理をしない場合とする場合を比較したものです。
金属ヘラ(スクレーパー)で擦ると、未処理は剥離しますが、プラズマ処理は表面に傷がつくだけで剥離しませんでした。
<左>ポリカーボネートと透明塗料の濡れ性・密着/接着性比較 <右>ポリエチレンと透明塗料の濡れ性・密着/接着性比較