2021.08.16
植物種子のプラズマ処理事例
植物の種子は外部からのダメージから身を守るために、さまざまな工夫がされています。
例えば、オクラの種は「硬実種子」と呼ばれ、硬い殻で覆われています。
▼画像.白オクラの実と種子
オクラの種子の殻を、顕微鏡(デジタルマイクロスコープ)で拡大して観察すると、微細な突起やシワがたくさんあることがわかります。
表皮の微細な突起やシワの隙間に空気が含まれることで、オクラの種は水を弾きます。
▼画像.オクラ種子の顕微鏡画像
種子にプラズマ処理すると、発芽の促進が期待できます。
例えば、種子の表面が親水化して、微細な突起やシワの内部に速やかに水が入りこむようになります。
種子内部に早く水が浸透することで、発芽が促進すると考えられます。
▼画像.オクラ種子をプラズマ処理する様子
実験では、「プラズマ処理なし」と「プラズマ処理あり」の種子を ポットに6個ずつ播種し、発芽の状態を比較しました。
▼画像.オクラ種子の発芽の様子(上:播種5日後、下:播種7日後)
「プラズマ処理なし」は、発芽率29%※ 「プラズマ処理あり」は、発芽率42%※ でした。
※播種7日後の子葉の有無
農薬などの薬品を使用することなく、薬剤の残留性がないプラズマ処理を農業に用いることで
安全に、発芽や育成を制御することが期待できます。
▼画像.米をプラズマ処理する様子
▼動画.オクラの種子にプラズマ処理する様子をご覧いただけます
弊社の大気圧低温プラズマは、植物へのプラズマ処理が可能です。
プラズマ照射実験など承りますので、どうぞお気軽にお問合せください。
▼画像.プラズマ処理したオクラの花
▼画像.プラズマ処理したオクラの実