2023.10.20
プラズマに関連する科学展示事例・山口県立山口博物館
弊社はプラズマ技術に関連する科学実験教室や展示を行っております。
2023年10月19日より1年間開催される、山口県立山口博物館「すご技!やまぐち」コーナーでの展示事例についてご紹介いたします。
ぜひお近くへお越しの際は、山口博物館へご来場ください。
▼関連記事:山口博物館「すご技!やまぐち」に展示中です
高さ約60cmの大型プラズマボールを保有しております。
ダイナミックで迫力あるプラズマをご体験いただくことができます。
<こどものみなさんへ>
ガラスでできたボールの中で光っているのが「プラズマ」です。
よく見ると、いろいろな色の光があることがわかります。
ボールの中にはネオン・アルゴン・キセノンなどのガスが入っていて、それぞれプラズマの光の色がちがいます。
空気などのガスを 数1,000度まで温めると、光りはじめます。
これを “プラズマ” といいます。
プラズマには、「ものを変える大きな力」があり、
サンラインでは、釣り糸を滑らかにしたり、長持ちさせたりすることができます。
プラズマの光は、ガスや状態によって色が変化します。
プラズマの光を調べることで、ものを変える力を知ることができます。
<大人の方へ>
「プラズマ」は第4の状態といわれます。
水で例えるならば、水蒸気(気体)を数1,000度以上に加熱するとプラズマになります。
プラズマの内部では、物質を構成する分子や原子が高温のためにバラバラに分解し、さらにその小さな小さな粒子ひとつずつに大きなエネルギーが蓄えらたラジカル類、と呼ばれるものが大量に生成されます。
この一粒一粒が持つエネルギーが光に変わったり、物質を変化させる活力の源になるのです。
こうしたプラズマの性質を応用したものには、もっとも身近なものは蛍光灯ですが、工業的にはICチップの製造、小惑星探査機の動力源にまで幅広く応用されています。
プラズマの発光は、ラジカル類の種類によって光の色(波長)が変化します。
この光の色を分析(分光)することで、プラズマの状態を知る事ができます。
サンラインは、2010年より東京工業大学発ベンチャー企業 ㈱プラズマコンセプト東京との共同開発で、作り出したプラズマの状態を知り、釣り糸を変化させるのに最適なプラズマへと調整することで、世界で初めて大気圧低温プラズマを利用した釣り糸製造方法を開発しました。
写真.白色のライト(上)と、特殊なライト(下)
<こどものみなさんへ>
どちらの色の光が、釣り糸が良く見えるかな?
真っ暗な夜、釣り糸のような細いものを見るのは、大変です。
明るいライトを使うと・・・あれ?意外にもあまりよく見えません。
暗闇で “もの” を見やすくするには、明るくするよりも
人がみつけやすくすることが大事です。
サンラインは、釣り糸がよく見えるライトを開発して発売しました。
<大人の方へ>
Night Surround Vision(ナイトサラウンドビジョン)は「夜釣りのときに見えない」というお客様の声により、開発しました。
関連記事:夜でもラインが見える!!革命を起こすライト「ナイトサラウンドビジョン」登場!
安全に夜釣りを楽しむには、糸も周りも、同時によく見える必要があります。
人の眼は、暗闇では瞳孔が開き、取り込む光の量を増やして感度を高くします。
一方、明るい場所では瞳孔を絞り、取り込む光の量を減らして感度を低くします。
そこで、人の眼の感度を下げにくい赤色の光を使って、周囲を照らすことができます。
人は、眼で取り込んだ情報を脳で処理することで認知しています。
一度に取り込む情報が多いと、注意が散漫してしまい、細い釣り糸は見つけにくくなります。
そこで、特殊な光を使って、糸を蛍光によって光らせることで、人に見つけやすくしています。
こうした光の特長を利用した特許技術は、プラズマの分光学をもとに開発しています。
特許6202241号 – 暗所視認性を改善した光線照射方法
<こどものみなさんへ>
プラズマの「ものを変える力」を使って、
結び目が強い釣り糸や、長持ちすることでゴミを減らす釣り糸を作りました。
プラズマは釣り糸だけでなく、色んなものを変えることができます。
ものだけでなく、水をきれいにしたり、植物の生長を助けたりすることもできます。
プラズマは、人と自然にやさしいテクノロジーです。
<大人の方へ>
㈱サンラインは、プラズマの高い化学活性を利用して、釣り糸の表面を滑らかにしたり、水を弾くようにしたりして、釣りを快適にする釣り糸を開発・製造しています。
プラズマを利用して作られた釣り糸は、従来の製造方法で作られた釣り糸よりも、特性が長持ちするため、製品の使用寿命が長くゴミをおよそ5分の1に減らすことが期待できます。
現在、釣り糸の開発・製造で培ったプラズマ技術を応用して、企業や研究機関と共にさまざまな課題解決に取り組んでいます。
例えば、炭素繊維の接着性改善や、ロボット用部品の耐久性向上、水中の有機物分解や、植物種子の発芽促進など、あらゆる分野で活躍しています。
サンラインの取組みは、第13回山口県産業振興奨励賞で山口県知事賞を受賞しました。
釣り糸は、1本の単純な構造でありながら、素材や糸の硬さ・柔らかさ、色などを作り分けています。
作り分けられた糸の違いを確かめながら遊んでいただく装置を製作して展示しております。
山口博物館開館100周年記念マスコットキャラクター「なっとくん」のイラストを描いていただきました。
山口県立山口博物館は、明治45年(1912年)に開館し、県立博物館としては全国最古と言われています。
お近くへお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。
▼山口県立山口博物館HP
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